ダイアナ様の犬になりたい
けど ダイアナ様は「あたし好きなのは猫だ」って言ってくれた
それを聞いた僕 泣いてしまった
犬でもない 猫でもない僕はなぜ泣いたの
分かってるんだ
だって 僕 鼠なんだから
ダイアナ様が僕のこと好きになるって
一秒でも思うことはないんだ
分かってる
みんな好きなのは
理解、余裕、上手、天才を言って
金を投げる萌え萌えワンちゃんと猫ちゃんだから
僕みたいな鼠の居場所はないんだ
分かってるんだ
それでも
僕は「ダイアナ様の犬になってもよろしいでしょうか」
ってダイアナ様に伺いました
分かってる
僕 決して犬になれないことを分かってるんだ
でももし 彼女好きなのは犬だったら
僕はそばにいれて 彼女に見守れるのかなぁ
例え彼女抱っこするのはずっとずっと犬だとしても
だけど 彼女は猫が好きだ
彼女はまだ僕を見て 僕のことを笑わせるのは
猫が現れないんだから
この鼠の僕だけが毎日こっそりと穴から這って
遠くて彼女と目線を合わせるから。
彼女は好きな猫が来る時
僕 そろそろ穴にかえるのかなぁ
それでもダイアナ様のことが好きだ
彼女の隣にいるうちに僕のこともうちょっと見てくれるのかなぁ
ダイアナ様はこ「れからのクリスマスがみんなと一緒に過ごす」
と言ったんだけど
この「みんな」ってどういう意味何でしょうかね
僕も含めているのかなぁ
猫はまだダイアナ様のことを怖がっている
猫に食いちぎられて死ぬにも拘わらず
僕は絶対に 彼女が愛する猫を引き付けるんだ。
だって 僕は鼠なんだから
死んだら ダイアナ様は僕の死体をちゃんと包んで
外に捨ててくれるのかなぁ
そうしたら 僕は鼠フライになった
ハハハ
ちょっと近く所に捨てて欲しんだ
だって 彼女のことまだ好きだから
ずっとずっと好きだから
魂になった僕は窓からのぞいて
かけられた鈴が鳴っていた
ダイアナ様はぼんやりと横になって
大人しいふりをしている猫が彼女の肩で座ったまま
ペチカの火が彼女の顔を照らしていた
風に揺れているこの僕の...
凍えた心臓もちょっと暖かくなっってきた。