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118生肉搬運

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来るやいなや暴言を飛ばした九空は、車から出てきて俺の隣に座った。お風呂上がりだからか、揺れる髪の毛からかすかなシャンプーの香りが鼻を打つ。
「何が待てよ」
そう言いながら顔を押し込む。顔と顔がかなり密着する。少しでも動いたら、唇があたりそうなほどの近さ。いや、その前に鼻があたるだろうが。
「いや、本当、待って……」
「また、待って?おじさん、それしか言えないの?ばかばか言ってたら、本当にばかになっちゃったの?」
「そうじゃなくて、近すぎるだろ!」
唇がいつもと違う。濃い口紅を塗ったわけではなさそうだが、ひときわチェリーピンクのような色が目に留まった。
「会いたかったんでしょ?だから見せてあげてるのよ?5分間好きなだけ見なさい!どう?私の顔は」
「いや、まあ、可愛い……」
「当然でしょ!」
顔は目の前。唇はぷるぷる。
あの唇を奪いたいという感情がむずむずと湧いてくるが、今はもっと重要なものがある。
会いたいとは言ったが、そうかといってあまりに忠実にそれを実行している九空の肩をつかんで距離を広げた。
「おじさん。会いたいっていうから見せてあげてるのに、よくものけたわね?」
約2秒前までは笑っていたくせに、一瞬で眉をつり上げて聞いてきた。
「実は、この手に会いたかったんだ」
俺は九空の手をつかみ上げた。
「手?」
何をそんなたわごとを言っているんだという顔で俺を見る九空。つり上がった眉に疑問の意が込められている。
[国産車を購入しますか?]
しかし、今がチャンスだ。
うかうかと手を振り切らずにいる今が!
急いで購入ウィンドウを浮かべた。
いや、国産車ではなく。
外車だ!
お金には限りがある。
とにかくこうなったからには[外車]から挑戦してみるのも悪くはない。
そこで、[購入ウィンドウ]を変えた。
今まで聞いたことと経験したことをもとに解釈すると、国産車はおそらく国内級のアイテム。
そして、外車ということは世界級のアイテムではないだろうか。
だから、せっかく九空の気運をもらうなら!
[外車を購入しますか?]
購入ウィンドウをすぐに変えて、九空と恋人つなぎをしたまま購入ウィンドウにぽんっと触れた。
九空が正気を取り戻したら面倒だから、ぼけっとしている間に全てのことを終わらせなければならない。
[外車]
[アイテムガチャ!!]
[タッチするとランダムにアイテムガチャが始まります。]
[幸運を祈ります。]
国産車の時と同じようなメッセージが現れた。
リロピロリロピロリロピロリロピロリ~!!
アイテムガチャの結果は~!
[リセット]を獲得しました!
何のアイテムかはわからないが、ハズレではなかった。
ハズレじゃないというのが重要だ!
やっぱり黄金の手。
なんと5千万円だ。
5千万円のハズレが出たら、それこそ気が狂って穴を掘って入るほどの衝撃を受けるだろうから。
それなら、こうしてる場合ではない。
ただ、偶然に1回でガチャが成功したのかもしれないが、
これが九空の加護なら、今後も利用していかなくては。
すぐに[国産車]に挑戦した。まだ、国産車をちょうど2回試せるだけのお金があるから。
今回の結果を見ると、九空の気運というものが本当にあるのかも確認できるし。
[国産車を購入しますか?]
同様のメッセージが現れて、ピロリロピ~と苛立つメッセージも続いた。
[強化セット]を獲得しました!
驚くことにも、出てきた結果はまたも当たりだった。
ハズレがない。ハズレが!
それなら、もう1回!
もう一度、国産車の購入ウィンドウを浮かべて九空の手でタッチした。
[黒いボール]を獲得しました!
今回もアイテムが現れた!
3回試して3回とも当たり。
過去の記憶を思い出すと、3回試して1回当たるかだったから猟奇的な結果だ。
あんなによく出ていたハズレが100パーセントの確率で出ないなんて。
こういうことなら、もっと試してみたいが、
外車5千万円。国産車2回。さっきのハズレまで合わせたら3回。
持ち金に限界がきた。いくらなんでも、2千万円以上は残しておくべきだから。
「おじさん……」
わけのわからないしぐさに、九空がついに我に返って手を振り切ると、いきなり立ち上がって俺を睨みつけた。
「一体何をしてるの?」
すぐに納得させないと無事では済ませないという表情だ。
「お前の手はやっぱり偉大だ!」
「偉大?」
「やっぱりお前はすごい存在ってこと!」
怒っていようが関係なく、俺は九空の偉大さに感動しすぎて彼女の体をぐいっと抱き寄せた。華奢な体が俺の胸に抱かれる。
華奢なくせに胸が存在感を誇る。
そんな状態が約2分も続いた。九空を抱きしめていると、何だか感情が豊かになって、離したくないというか。
九空もただ俺に抱かれていた。
ただ、慌てたのか、すぐに反応が返ってきた。激しい反応が。
「おじさん……。私がすごいのは当然だけど……」
ドスッ!
抱かれた状態で、廃家での時のように俺の急所を膝蹴りしてきた。
確かにあの時のように強くは蹴っていない。
しかし、急所は急所だ!
耐えられない痛みが脳を刺激して、俺はそのまま膝から崩れ落ちた。
「急に抱きしめないで。びっくりしたじゃない!」
「だ、だからって……。そ、それなら口で言えよな、普通あそこを蹴るかよ。ううっ。そ、それに何でそんなに顔が赤くなってんだ?意味ないんだろ?」
「顔が赤いって、だ、誰がよ!」
九空はそう言うと俺に背を向けた。何だか自分を落ち着かせているように見えたが、再びこっちを向いて俺を見つめる。
ようやく痛みが消え、やっとのことで立ち上がって再び詰った。
「この間キスした時は何の反応もなかったのに、抱きしめたくらいであそこを蹴るかよ!」
「あの時は、あの女が見てたから。おじさんは私のものってことを見せつけるために見逃してあげただけ。でも、全く心の準備ができてない状態ではだめよ!心臓が痛くなるからね!ドキドキするって言ったでしょ!」
「それは……」
「それは何よ!」
「何でもない」
そのドキドキするってやつだけど、
どう考えても、胸がときめいてるのではないかという推測ができるが。
俺のせいで胸がときめくなんて、それはあまりにもオーバーか?
この女のことだから一般的な推測は意味がないというのが、俺の心の中の衆論だ。
「フフッ。おじさん、調子に乗り過ぎよ。偉大だ何だってごまかさないで。一体、私の手で何をしたの?」
やはり聞き逃さずに、その部分を問い詰める。だから、本当の理由を説明した。
説明できないこともないから。
「いや、それは……お前の手の気運を少しもらおうと思ったんだ。お前の財物運の気運をもらえば、少しは物事がうまくいくかなと思って」
「私の気運?」
「うん」
「おじさん、ばかなの?」
九空は首を横に振ると、俺の方に近づいて来た。
「おじさんに運がないだなんて。私をこうして呼び出して、抱きしめて、それでも生きていられる人なのに?お祖父さんは私を呼び出せるけど、抱きしめたりはしない。わかった?それを両方ともできる唯一の人がまさにおじさんなのよ。ばかね」
いや、抱きしめたことで2世を残せないところでしたが?
九空にあらゆるスキンシップをとっても生きているという観点から見れば、運が良いということは認めるが。
そのような観点で運が良いのかも微妙だが。
いやいや。
それとガチャ運は別だ。
お金に関する幸運を全て持ている九空の気運とは全く違うということ。
実際に彼女の手は奇跡を起こした。
「10分も過ぎた。はぁー。私もばかね。もう行くわ!」
その状態でクールに背を向けて車に向かった。
「そ、そうか。じゃあな」
九空は俺のあいさつを無視して車に入って行った。
すると、しばらくして車の窓を開けて言う。
「忙しいから、連絡、し、な、い、で、ね?」
その言葉と同時に車が出発して、九空は消えた。
言葉を1文字ずつ強調して消えたのが少し気にかかるが。
「うーん」
何はともかく、九空の手がとんでもない奇跡を起こしたから、今夜はただ崇拝したい気分だった。
だから、その良い気分を秘めたまま、手に入れたアイテムでも見てみるか。
獲得したアイテムを確認するために、ウィンドウを読み込んだ。
まずは、[リセット]だ。
[リセット]
[サーバー級アイテム。]
[1度に限り、望むものを1つリセットできる。それがどんなものか、どんな状況かに関わらず。]
リセットできるだと?
じゃあ、[残り時間]も?
それはやばくないか?
[残り時間]もいいが、それよりも切実な状況があるとして、そこに使うこともありそうだ。どんな状況でも、どんな存在でもリセットできるのなら。
思ったよりとんでもないアイテムのようだ。
言葉どおり、ゲームの管理者が使えるアイテム。
サーバー級アイテムとは、おそらくそういう意味だろう。
[外車]は、まさにこういうサーバー管理者級アイテムが出てくるガチャなのか?
そういうことなら、確かに5千万円の値打ちはある。
もちろん、ハズレが出たら5千万円が1億円になって、またハズレが出たら1億5千万円のアイテムになれるかもしれないやつだが。
だから、九空が必要で。
早くクリアしたければこの[外車]を積極的に利用すべきだという助言が確かに証明された瞬間。
経験者の助言はこんなにも重要だ。
そうでなければ、3億円ほどを集めない限り[外車]を購入しようとは思いもしなかっただろうから。
まだ、終わりではない。アイテムはあと2つもある。
[強化セット]
[金額や制限に関係なく強化が可能である。]
[回数は3回。]
[ただし、強化費用が高いほど強化に失敗する場合もある。]
確かに、8百万円で手に入れたものにしては、かなりのコスパを誇るアイテム。
[無形剣]のその高い強化費用をカバーできるアイテムだ。
待てよ?無形剣の強化だけじゃなく、体力や魅力の強化も可能なのでは?
問題は、また九空が必要ってこと。
くそっ。
アイテムから確認して、もう少ししがみついておくんだった。
最後の文章のせいで、これはひとまず保留だ。今度会ったら、また急所を蹴られようが、しがみついて強化をしてみよう。
次は、[黒いボール]だった。
[黒いボール]
[黒いボールだ。中に入ることができる。太陽に投げられても耐えられる。]
[ただし、ボールに触れなければならない。触れられなかった黒いボールは、触れるまで再使用不可。]
[誰かと接触した状態ではその人も一緒に中に入ってしまう。]
当てたアイテムの中で1番わけのわからないアイテムだった。
回数制限はない。
じゃあ、試してみるか。
[黒いボールを使用しますか?]
ゴロゴロゴロ。
すると、黒い小さなボールが現れた。
俺の足の下に転がる。
その黒いボールを足で触れた瞬間。
体が黒いボールに吸い込まれてしまった。
「ううっ」
とても狭い。動くことすらできない黒い何かに詰め込まれた状態になった。
[アイテムを使用することができません。]
[黒いボール発動中。]
[解除しますか?]
だから。身動きもとれずにしゃがみこみ、黒いボールの中に吸い込まれたこの状態では、どんな攻撃からも持ち堪えることができるということだが。
何だか微妙だ。
使用した状態で無敵になって突進できるわけでもなく。
言葉どおり、俺の体の防御用だが。
[無形剣]のようなものか?いや、突進の可能性を捨てると[無形剣]とは比べ物にならない。
解除して出てきた。
まあ、危急の状態では使えそうだが、わざわざ?
今の状況では強化セットが1番良いアイテムだ。
無形剣の強化が手軽にできる!
さらに、このようなアイテムを見ていたら、1つ可能性が浮かび上がった。
氷上の剣。
あれ、確か師匠にもらったとか言ってたよな?
じゃあ、あの剣はアイテムではないのか?
[国産車] ガチャで手に入れたアイテムを弟子に与えたのなら?
十分にあり得る。そうなると、あの剣はやはりただの剣ではないということになる。
銃弾も切り裂けるのでは?
氷上が九空に殺されるかもしれないという心配は本当に無用ということだが。
彼女の師匠の正体が正体だからな。
とにかく[セーブ]から済ませた。かなりの金額を使ったから、当然のことだ。
そうして、帰ろうとしたところ。まさにその瞬間!
ドッカァァァーン!
繁華街の奥の方の1棟のビルで最上階から下の階まで、まるでドミノのように連鎖爆発が起き、窓が粉砕されて炎が立ち上り始めた。
その爆発を見たら、さっき昼間見たニュースが脳裏を掠めた。
とりあず、行ってみるか?
これまでは、あまりに高い難易度は避けてきたが、今はB級くらいの攻略が必要な状況。
攻略と関係があってもなくても。
攻略対象を探せていない状況だから、行ってみて悪いことはない。
昼間は自分と関係がないと思っていたが、ゲームの世界で起こることだから念のために。


1楼2019-09-25 19:44回复
    119跟120都放下邊好了
    119:
    ビル!
    爆発した場所は、総合ビルだ。
    有名企業のビルではない、たくさんの事務室が入っている総合ビル。
    そのビルの事務室が全て爆発して窓ガラスが飛び散り、炎が立ち上った。
    消防車が押し寄せてきて、現場は修羅場となった。
    パトカーと消防車が入り混じって、明かりが騒がしかった。
    来てはみたが、現場は炎を鎮火するのに忙しく、見物する以外には何もできなかった。アイテムを信じてあのビルに入ることもできるが、危険を冒す理由が全くない。
    何か攻略に関係があるのではと思い来てみたが、こうなるとやはり俺とは関係がないということか?
    ただ、人が集まりにくい夜中に見物人が集まってうようよしているということだけは好材料かもしれない。
    この爆発に関連があろうがなかろうが、攻略対象さえ見つかればいい。
    1日中見つけられなかった攻略対象だ。
    何かしら得られればラッキーだ。
    [スカウター]を取り出して、あちこちに殺到した見物人をスキャンした。
    いない。
    いない。
    あっちにも、こっちにも。
    あちこちに集まった見物人の中に攻略と関係する女はいなそうだ。
    些細な秘密レベル、つまりE級やD級はかなりいるが、さっき説明した理由でパス。
    「ん?」
    そんな中、1人の女がうっとりした表情でビルを眺めていたが、車に乗り込みエンジンをかけた。すると、あんなにも探していた情報が[スカウター]に現れた。
    水船理智子(みずふねりちこ)
    年齢:24歳
    彼氏:なし
    職業:無職ではないが、現在役職はない。
    攻略難易度:B
    居住地:現レベルでは不可。
    電話番号:現レベルでは不可。
    攻略情報:デパートなどの流通を掌握した水船家の末っ子。追いまくれ。まるでストーカーのように。
    好感度:0
    ついに、難易度Bを見つけた!
    嬉しくも恐ろしい数値だ。難易度Bというものは。
    悩む必要はない。
    あんなにも探していた数値だから。
    攻略情報が追い回せと言っていた。ストーカーくらいに。
    それなら、こうしてる場合じゃない。
    水船といえば、昔から兵糧の運搬に関与していて、現在は流通の方で指折りの企業だ。傘下に多くのデパートを持っている。
    もちろん、世界的な資本力と国内の政治まで掌握した九空家とはレベルの差が大きく出るが。
    だから、1段階下のBなのか?
    まあ、難易度がそんな単純に付けられることはないだろう。
    とにかく追わなくては。
    急ぎの状況なため、駐車された車のドアを[万能キー]で開けた。
    そして、車を動かして彼女を追い始めた。
    この女は果たしてどんな秘密があるだろうか。
    水船の車を追いかけながらも、一方で推測はできた。爆弾に関連する現場でオルガズムでも感じた表情をしている女だなんて。
    そして、その女がB級の攻略対象だなんて。
    ビルの爆破犯と関連がないと考える方がおかしな状況だ。
    もちろん、ビルの爆破犯が彼女であるということを明らかにすることならとても簡単であるが、そんな単純ではないはず。
    車はやがて郊外で止まった。彼女は静かな郊外に車を捨ててタクシーに乗った。
    そして、再び市内に入ってくると、止まった場所は邸宅だった。
    高級邸宅。
    「ふーむ」
    水船理智子はそのまま家に入って行った。
    攻略情報は追い続けろと言っていた。その中に手掛かりがあるというように。家の中を調査するよりは、追い回してみると解決策が見えるということではないだろうか?
    大邸宅ということもあって人数が多そうだから調査そのものが難しかった。
    そうなると、出てくるまで待つべきか?
    いや、俺は追い回すだけ。
    それなら、もっと手軽に追う方法があればいいけど。
    何かいい手はないかとアイテムを漁った。
    [イヤホン]?
    これは特定の場所にだけ設置することができる。その場所を離れると盗聴ができない。
    今のところは必要ない。
    そうなると、[アンテナ]?
    位置という問題では、前回のレベルアップの時に登場した[アンテナ]が目に留まった。
    [アンテナ]の費用は1000万円。
    買うお金はある。
    [アンテナを購入しますか?]
    アイテムの確認は必要だから、アイテムを購入した。
    [アンテナ]
    [指定した人の位置をリアルタイムで知ることができる。]
    [1回指定すると、他の人を指定することができない。]
    [アンテナの持続時間は1週間。]
    [新たに購入すると他の人も指定可能。]
    どういうことか、アイテム名と想像していた機能が一致する。本来はこれが普通だが。
    ほかに確認する必要もなく、水船理智子を指定した。
    これでこっそり家から出てきても追うことができる。
    よし。
    その結果、張り込みが始まった。いや、やみくもに張り込みだけをするわけではない。
    携帯を取り出して氷上に電話をかけた。
    「氷上さん、さっき起きたビル爆破事件だけど」
    「ああ、あれね!それ……。私も調べなきゃいけないことができたの。依頼が入ってきて」
    「俺もなんだ!よかった!じゃあ、それに関連することだから2つだけ調査してくれないか?一緒に動こう!」
    「あなたも?わかった!警察側の資料ならすぐに調査してあげる!」
    強烈な信頼を見せながら氷上がすぐに承諾した。
    九空にこんな情報を求めたら?笑えない。あの女が従順にわかった調査してあげる!なんて答えるところは、いくら想像しようとしても頭の中に描かれやしない。
    おかしな想像を一蹴して、氷上に調査する事項を説明した。
    「水船家の末っ子、水船理智子(みずふねりちこ)に関する基本情報とニュースに出てきた連続爆弾事件の捜査情報が必要なんだ」


    2楼2019-09-25 19:45
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      2026-03-07 23:01:05
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      高級ホテル。
      「理智子。俺、車変えたいんだけど」
      「また?数か月前に変えたじゃない」
      「嫌気がさして売っちまった。だから、新しい車を頼む!」
      ベッドに裸で横になっていた水船が上体を起こしながら吃った。
      「で、でも……」
      すると、彼女の彼氏も上体を起こした。そして、手を上げる。水船が驚いて体をすくめた。
      彼女は幼い頃から父親に虐待を受けていたトラウマのせいで、誰かが手を上げただけでも体をすくめる傾向がある。
      もちろん、この男は暴力を行使する気はない。彼女は金づるだから。
      「なんでいつも手を上げると首をすくめるんだよ。撫でてやろうとしてるだけなのに。それに車、変えてくれよ。なあ、俺のこと愛してないのか?お前を助けてやって、こんなにも大切にしてやってるのは誰だと思ってるんだ?俺しかいないんだろ?」
      男が水船の体を包み込んだ。そして、背中を撫でる。
      水船は思わずうなずいた。
      そうだ。
      家の中でその誰よりも優しいことも事実だ。
      だから、水船はうなずいた。
      「わかった」
      「ありがとう。やっぱりお前は最高だ。あとさ……」
      虐待に対するトラウマが彼女に正常な恋愛をする思考を残さなかった。
      その後も、男はごちゃごちゃとまた別の要求を持ちかけた。そして、また彼女を抱いた。
      セックスは情だ。
      家族とは別に情を感じる通路。
      何の面白みもなく何も感じない行為だが、彼女はそれを情だと信じた。
      ぼうっと男に体をゆだねながら、水船は思い浮かべた。
      爆発させたいと。
      爆弾とは、彼女に唯一の快楽と喜悦を抱かせてくれる通路だから。
      数日後。
      企業トップ集会。
      水船理智子は大学を卒業した後、デパート部門の社長代理という肩書きを持って家業に飛び入った。
      しかし、大失敗をして地位を返還した。
      だから今は肩書きもない。
      すぐそばで世界をもっと学ぼうと思い、とても恐ろしい、この世で1番恐ろしい父親とトップ集会に出席するはめになった。
      トップ集会の1番上席、
      その上席にいる女も代理だ。
      でも、自分とは全く違う。
      19歳という若さで巨大グループの総帥代理をする女。
      しかし、誰も反感を抱いていない。
      16歳の時から頭角を現して、18歳ですでに政界に関わる多くの設計を成功させた。
      生まれた身分から世界的グループのトップのたったひとりの孫娘なのに、まるで三国時代の軍事のように計略にたけていれば、そこに反感を抱く人などいるはずがない。
      むしろ、どうにかして媚びようと焦るだろう。
      それに遺伝子はどこにも行かない。
      彼女の祖父が持つカリスマをそのまま受け継いだ。
      犯しがたいカリスマ。
      その底知れない気運のせいで、陰口を言うならまだしも、彼女の前で無礼に接する肝の据わった財閥はいなかった。
      そんな九空に嫉妬したことはない。
      自分は4つも年上なのに、高がデパートの社長代理もやり遂げられずにグループに損害を及ぼした自分とあの女?
      そんなのはどうなっても良かった。
      むしろ、自分とは比べ物にもならない女が自分と同じ。
      まさに、その同類意識が彼女を支えている程度。
      九空はいつも自分と同じくらい空虚で、自分と同じくらいこの世が嫌いだと叫んでいた。
      感情を表に出さなくても空虚な目つきには通じる何かがあるといつも思っていた。
      まさに数か月前の集会で会った時もそうだった。
      しかし、今日の九空からは異質感が感じられた。
      それがとても気になり、水船は九空に近づいて尋ねた。
      「何か良い事でも?今日は退屈じゃなさそうですね?」
      「私が?」
      その質問に九空はしばし水船を見つめると答えた。
      「この世が退屈なのはいつも同じよ?この集会の席も退屈すぎるわ」
      「そ、そうですよね」
      退屈という感情はわからない。しかし、空虚感と退屈さは似ているのでは?
      こんな女でも嫌いな世界だから、自分がこんなにだめになっているのは当然だ。
      「でも、最近は退屈ってよりもここが痛いの。何で痛いのかはわからない。病気ではないって」
      九空が自分の心臓を指示した。
      「え?心臓……ですか?」
      病気でもないのになんで心臓が?水船は首をかしげた。水船は自分が一度も感じたことのない状況だから。
      「何だと思う?何だかドキドキするっていうか」
      「ドキドキ?な……何でしょうか」
      水船理智子は正直に答えた。心臓がドキドキするのは大病だ。病気じゃないはずがない。
      まさか、異質感は病気のせいでそう感じたのだろうか?
      そんなことなら、むしろ良かった。
      それなら、この女と自分が同類であるという事実は変わらないから。
      「そう。ならいいわ」
      九空は水船への関心を捨てて顔をそむけた。
      そして突然、携帯を取り出した。何だかバイブが鳴った気がした。
      あれ?この女、携帯使ってたっけ?
      また湧きあがる異質感。
      さらに九空は携帯でメールを作成し始めた。
      そんな九空の顔は。
      退屈さとはあまりにも異質的な。
      いや、空虚感とは全く異なる、生きているという実感がきらめく顔をしていた。
      なぜ?
      一体どうして?
      自分は九空のことをよく知っている。子供の頃から観察してきたから。
      だから、より安心して育ってきた。
      どうせ皆こんな人生を生きて行くのだ。
      あのすごい女もそうなのだから、自分のような女は当たり前だと思いながら。
      だから、よく知っている。
      九空のあんな顔は彼女を知ってから初めて見た。
      何がそんなに楽しいの?
      全てを手にしたから、退屈だって言ってたじゃない。
      そう言ってきたくせに!
      水船は何かが切れるのを感じた。異質感の原因を見つけてしまった。
      心を支えていた頼みの綱がその瞬間に切れてしまった。
      洪水を止めていたダムが氾濫し始めたように。
      憤怒の嵐が彼女の心で爆発してしまった。
      「真面目に聞きなさい。何をそんなにぼうっとしてるんだね。何一つろくにできないこんなのが娘だなんて……」
      会議中ずっと父親のささやきは続いたが、
      水船には全く聞こえなかった。
      「この部分において国内企業がやるべきことについての議論が必要なので、明日また集まることにします」
      司会者がそう言って会議は終わった。
      水船は湧きあがる感情を抑えられずに飛び出した。
      そして、どこかへ電話をかけた。
      「次の爆弾は準備できた?」
      「いや、まだ……。でも、ちょっと自制した方が……。この前のビルの件からあまり経ってないので……」
      「今までとは違うわ。これが最後よ。」
      「え?」
      「だから、無駄口たたかないで明日までに準備して。体に巻くやつだけじゃなくて、あなたが言ってたその体内に入れる爆弾まで全部!嫌なら一緒に監獄に行けばいいわ」
      「承知しました。で、でも……。本当に最後ですよね?」
      「そう、最後。それは確かよ」
      水船はそう返事をして電話を切った。
      そう。
      最後だ。
      爆弾やテロ対策なら完璧な場所だが。
      VIP参席者である自分の自爆をどう防ぐつもりなのか?
      全部爆発させる。
      父親も嫌。
      こんな会議も嫌。
      何よりも自分と同類だと話してたくせに、どこか楽しそうな九空が嫌だった。
      ずっと変わらずにいれば。
      ずっと死んだ瞳で私のように生きていれば、こんな悲惨な目に遭わなかったのに。
      そして。
      そんな感情を抱いている自分がこの世で1番嫌だった。
      九空の楽しさが自分の貧弱さに拍車をかけ、結果的に導火線を引っ張った。
      爆発は彼女の感情に唯一の喜びを感じさせてくれる。
      その爆発する瞬間の快楽。
      その快楽と共に死んでいくなら。
      そしてその瞬間、今まで私をだましていた憎らしい女と父親という名の怪物をまとめてあの世行きにできるなら。
      それもとても幸せなことだ。
      人生で最初で最後の幸せ。
      人生を苦しめた2人と一緒に爆死する。
      魅力的すぎない?
      それは、とてもうっとりすること。
      水船理智子は、やけに興奮する感情を持て余した


      3楼2019-09-25 19:46
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