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「本当はね、买い物なんかないの。
 独身最后の日だし、デートしたいなと思って。
 ダメだった?」
「そんなことないよ。」
何事もないように寄り添い歩く高宫と雪穂。
その时、実家から雪穂に电话が入る。
この电话は、亮司から!?

雨の降る中、千都留が出てきた。
亮司が车で彼女を追い越す。

食事を终えた雪穂と高宫が店を出ると、篠冢が车から声をかける。
「篠冢さん、どうしたんですか?」
「これからこっちに来ている永明のヤツラと饮むんだけどさ、
 お前ちょっと颜出せよ。」
「じゃあ、私も!」
「だーめ。ダンス部の集まりじゃないし。
 唐沢には秘密の话もあるの!」
「悪いな、雪穂。」
「わかりました。」
高宫が篠冢の车に乗り込む。

雪穂の携帯が鸣る。
「ごめん。高宫そっちに行っちゃった。」
「俺今ホテルのロビーに着いた。
 三沢千都留ももうすぐ着くはずだから大丈夫。
 来た!あとで电话・・・!!」
亮司はある人物の姿に固まる。笹垣だ!
「どうしたの?」
「笹垣が・・・」
「逃げて、亮!」

笹垣が、自分の背后を通り过ぎていく。
「大丈夫。何とかする。」
「いいから!亮が捕まったら、」
亮司は电话を切ってしまった。
「こんな结婚、何の意味も・・・」雪穂が呟く。

笹垣の様子を伺う亮司。
その时、千都留が横切った。

タクシーに忘れた伞を引き取りに戻った千都留。
「すみません。こちらにお泊りの方ですか?」亮司が声をかける。
「そうですけど。」
亮司が警察手帐を见せる。
「突然のお愿いなんですが、お部屋を譲っていただくことは
 出来ないでしょうか。
 さきほど、こちらのホテルに、指名手配犯がチェックインしまして、
 我々としては、监视しているのですが、部屋がいっぱいでして。」
「そうですか・・・。」
「代わりと言っては何ですが、アトランティックホテルにお部屋を
 ご用意させていただくということでは、」
「アトランティックホテル・・・ならいっか。」
千都留はそう言いタクシーに再び乗り込む。
「ありがとうございます。
 キャンセルは私どもの方でいたしますんで。
 お名前をいただけますか?」
「三沢千都留です。」
「ご协力感谢します。」
「雨の中大変ですね。」
「いえ。恵みの雨ですよ。それでは。」
亮司はタクシーを见送り、电话を取る。

「三沢千都留という女性がチェックインしているはずなんですが。」
笹垣がチェックインしている横で、篠冢と高宫がホテルマンに寻ねる。
丁度その时、三沢千都留のキャンセルの电话が入る。
千都留がキャンセルしたと知りがっかりする高宫。
「雪穂と、结婚する运命だったってことですよ。
 ちょっと、トイレに行ってきます。」


22楼2008-02-28 16:19
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    「なあ、雪穂。
     俺たちは丑かったな。
     谁もが目をそむけるほど丑かったな。」

    「ただいま。」亮司が嬉しそうに笑う。

    「だからこそ、谁もが突き放すその丑さを、
     お互いに抱きしめようと决めたんだ。」

    辞表を提出した笹垣が亮司の母・弥生子(麻生佑未)を访ねる。
    弥生子は一人酔いつぶれていた。
    「亭主と爱人、息子に杀されてもうたら、
     さすがにそうなるやろなー。」
    「うちは、ちゃんと协力してますよー。」
    壁には松浦指名手配のポスターが贴ってある。
    『笹垣探侦事务所』と书かれた名刺を差し出す笹垣。
    「息子に会いたくなったら、电话してこいや。
     念仏は浄土に生まれる种や、地狱に落つべき业や、
     総じて存知せざるなり・・・」 
    笹垣の唱える叹异抄を叫び声でかき消す弥生子。

    雪穂は高宫に、友人と一绪にブティックを开いてもいいか寻ねる。
    「ダメじゃないけど、お金とかは?」
    「それは大丈夫。
     そんな大げさなお店やるわけじゃないし、
     私は少し贮金を出す程度だし。」
    「じゃ、いいか!」
    「それでね、店舗探しているんだけど、
     诚さんのお父さんって、青山にビル持っていたよね。」

    そして亮司は、MEMORIXという会社で秋吉と名乗り、
    主任として仕事をしていた!
    『美しき亡霊の决意』

    「11歳の时、俺たちは出会った。
     俺は雪穂を守るために、父亲を杀した。
     その俺をかばうために、雪穂は母亲を杀した。
     俺たちは、その罪を隠すために、
     他人でいることを约束し、别れた。
     だけど、7年后、俺たちは再会し、
     いつの日かもう一度、
     二人で太阳の下を歩くことを约束した。
     それは、罪に罪を重ねて、
     生きていく方法しか生まなかったんだ。
     何もかも、嘘っぱちの人生なんだから、
     もう全部嘘にしてしまおうと思ったんだ。
     全てのカードが裏返れば、
     きっと、新しい物语が始まる。」

    =2000年冬=
    「今から俺の言うとおりにしてくれ。」
     俺、お前には昼间の世界に戻ってほしいんだ。
     せめて、俺の代わりに・・・。」

    亮司(山田孝之)にそう頼まれた园村友彦(小出恵介)は、笹垣(武田鉄矢)に
    松浦(渡部笃郎)に頼まれて部屋を借りたり携帯を契约したりしたと说明する。
    「そうすれば、金くれるって言うんで。
     俺は松浦さんに頼まれて、パソコン设置したり留守番したり。
     そんなことしてただけです。」
    笹垣が亮司の写真を见せると、
    「松浦さんの腰ぎんちゃくっていうか・・・
     一绪に动いていたみたいですけど。」そう答えた。

    姿を消した松浦の携帯电话着信履歴から、唐沢雪穂(绫瀬はるか)の名前を
    见つけた笹垣。
    「よっしゃ!」と思わず呟く。

    亮司はあのハサミを开いたり闭じたりしながら、雪穂と楽しそうに话す
    松浦の姿を思い浮かべ・・・。

    高宫(塩谷瞬)に诱われ食事に向う雪穂。
    その时、携帯が鸣る。表示は『松浦』。
    雪穂は长くなるかもしれないのでと、高宫を先に店に行かせたあとに
    电话に出る。
    「大丈夫?今どこ?」と雪穂。
    「今から言うとおりにしてくれ。」
    「・・・嫌だ。それだけは绝対に!」
    「もう走り出してるからさ。
     そうしてもらわないとつじつまが合わなくなるんだよ。」
    「それだけは嘘にしたくない!」
    「ちゃんと幸せになれよ。」
    亮司がそう言い电话を切り、道に设置されたゴミ箱にその携帯を舍てた。

    立て続けに雪穂の电话が鸣る。
    「もしもし。唐沢雪穂さんですか?」
    闻き覚えのあるその声。振り返ると、笹垣がそこにいた!
    険しい目つきで、口元だけ引き上げて微笑む笹垣・・・。


    24楼2008-02-28 16:20
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      2025-12-11 00:18:29
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      笹垣は、雪穂を取り调べ室に连れていき、松浦、そして亮司との関系を
      追及した。
      饮み屋やラブホテルで松浦と一绪にいる雪穂を、沢山の人が目撃していると
      笹垣が言う。
      「ずっと・・・胁かされていたんです、私。
       お前の本当の母亲が、杀人犯だってことバラすぞって、松浦に・・・。
       お金取られたり、ホテルに连れて行かれたりして。
       お前は、血が臭いんだからって。
       お嬢さんのふりしてても、すぐわかるんだから、脱げって言われて・・・。
       たまに、多分、桐原亮司だと思うんですけれど、
       来ることあって・・・二人で・・・。
       さっきも、松浦に余计なことを言うなって、电话・・・」
      そう言いながら涙をこぼす雪穂を笹垣は见つめる。
      「松浦と、桐原亮司を捕まえて下さい。」
      雪穂が真剣な眼差しでそう诉え・・・そして微笑んだ!
      笹垣はその微笑に、あの日、ガス心中から救出され目覚めた雪穂が
      同じように微笑んだのを思い出す。
      怒りに任せて雪穂の頬を叩く笹垣。
      同僚の刑事が慌てて笹垣を止めるが、笹垣は自分の颜を见て笑ったと、激怒する。

      「どうして私が殴られるんですか!?
       警察は、犯人捕まえてくれって言ったら、
       殴り飞ばすんですか!?」
      「どこまで芝居したら気が済むんや!あぁ!?」

      これは、亮司の指示なのですね・・・。
      それにしても雪穂の涙をこぼしながらの演技がすごい!
      そして、あの恐ろしい微笑み!!
      彼女の表情のどんなに小さな动きをも见逃すまいとする笹垣も、
      あの微笑には背筋がぞっとしたのでは。
      そしてあの微笑、笹垣に殴られることも、雪穂たちの计算!?

      唐沢家。
      礼子(八千草 薫)が雪穂の手を両手で包み込むように握り缔めながら
      话を闻く。
      「昔のこと隠してたのも、こういうのが怖くって。」
      「堪忍え、雪穂。
       ほんまにお母さん、そこまで考えてへんなんだ。」
      「お母さんは何も悪くないよ。」
      「笹垣さんは、なんであんたをそこまで疑うの?」
      「私にも、よくわからないんだけど、
       昔から、目の仇にされてるんだ。」
      雪穂はそう言い肿れ上がった頬を押さえる。


      唐沢家の前で雪穂の様子を伺う笹垣。
      雪穂が家を出てきた。笹垣がその后を追うのを、礼子が気付く。

      「ストーカー!?
       何で事件の関系者张ったらいかんのですか!?」
      上司にそう诉える笹垣。
      だが上司は、雪穂は被害者なのだからと笹垣に厳重注意する。
      礼子が、笹垣が置いていった『メンタルケアカウンセリング』のパンフレットを
      つき返しに来たのだ。
      「こんなもんに手帐使ったり、殴ったりしたことをマスコミに诉えられてみろ!
       俺はお前を、外さなきゃならなくなる!
       お前だって古贺の仇をとりたいだろう!?
       それにお前のこだわっている桐原なんたらっていう腰ぎんちゃくも、
       松浦と一绪にいる可能性が高いじゃないか!」
      「あいつ、知恵があるんですわ。
       ただの腰ぎんちゃくじゃない。
       なんせ、自分で自分の死亡届出すようなヤツです。」
      「だから、その辺も松浦を捕まえればいくらでも追求できるだろう!
       わかったらみんなに加わって、松浦の地元の交友関系当たってくれ!」
      「あの子、松浦と何か関系あるんです!」
      「あの子は単なる被害者だろ!」
      「被害者やない・・・」笹垣が呟く。

      「こうして俺たちは、嘘に嘘を重ね、ストーリーを书き换えた。
       俺は加害者に。
       雪穂は被害者になった。
       売り払ったのは俺たちの人生に残された、
       たった一つの美しさだった。」


      25楼2008-02-28 16:20
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        庭に新しく植えたサボテンを见つめる雪穂。
        この间电话で亮司に言われた言叶を思い出す。
        「警察が来たら、俺と松浦に昔の事件をネタに胁されていたって言え。
         雪穂は被害者で俺は加害者だ。
         そっから先の絵は自分で书けるよな?」
        「・・・嫌だ。それだけは绝対に。」
        「ちゃんと幸せになれよ。」

        「めずらしいな、ぼーっとして。」ふいに礼子に声をかけられる。
        「私の幸せって、何かなーって。」
        「まあせいぜい、お悩みやす。」优しい微笑みを浮かべて礼子が言う。

        そんな雪穂の元に高宫から电话が入る。
        「金くらい、いくらでもふんだくってこれると思うんだよ。
         亮をもう一度、太阳の下に戻してあげるからさ。」
        自分が亮司に言った言叶を思い起こし・・・

        大江図书馆ホームページのBBS。
        书き込みゼロ件なことにため息をつく谷口真文(余 贵美子)。
        同僚が、図书馆のホームページに掲示板をつけても无駄だと笑う。

        高宫と食事をする雪穂。
        高宫は东京の大手企业に就职が决まっていた。
        彼の両亲はその会社の大株主らしい。
        「なんか、うちの家って、昔から土地とか株とか、
         やたら持っててさ。」
        「へー。すごいですね。」
        「この4月から、东京の実家に戻ってサラリーマンだよ。」
        「・・・」
        「どうした?」
        「・・・寂しくなっちゃうなーと思って。」
        「え・・・。」雪穂の胸元に戸惑う高宫。
        「あの、新干线で2时间半の远距离って、可能性ありますか?」
        「それって、付き合うって、こと?」
        雪穂が美しい微笑みを浮かべる。


        26楼2008-02-28 16:22
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          「なあ・・・雪穂・・・。
           俺にはもう、あなたと歩ける未来なんてなかったし、
           あったとしても、それはあなたにとってあまり幸せなものじゃないだろう。」
          亮司は手をつないで歩く小学生カップルに微笑み・・・。

          高宫と一夜を共にした雪穂は、彼が眠る部屋で悲しげに镜を见つめる。
          幼い顷の自分に軽蔑の目で见られたような気がして思わず目をそむけた。

          「だから、生きていこうと思ったんだ。
           ただ、あなたを见守る、幽霊のように・・・。」

          『2002年1月27日
           唐沢雪穂、高宫诚と结婚予定
           财产目当て?』
          ノートにそう书き缀る笹垣。

          「そして・・・2年が过ぎた。」

          =2002年1月 东京=
          雪穂は高宫家に嫁ぐことが决まり准备を进めていた。

          高宫は、雪穂に引越し准备を任せ、东京に転勤になった先辈の篠冢(柏原崇)に
          会いに行く。

          「俺が结婚やめるって言ったら・・・」
          来周の日曜に式を控えた高宫が言う。
          「好きな人がいるんです。」
          「お前他に女がいるのか!婚约中なのに。」あきれ返る篠冢。
          「女とかそういう言い方止めてくださいよ。
           电话番号も知らないんです。
           俺の、片思いなんです。」
          「それで?结婚やめるまで考えちゃったの?」
          「三沢千都留さんって、派遣の人なんですけど。
           今周いっぱいで仕事辞めて、実家に戻って、见合いするみたいで。
           これが最后かって思うと。」
          「そんなに好きならさ、何で式の一周间前まで放っておいたの!」
          「付き合ってすぐの顷だったんですけど、
           雪穂を、妊娠させちゃったんですよ。」

          「やっぱり、おろした方がいいよね。
           さすがにまだ・・・嫌だよね。
           明日、病院行ってくるよ。」
          「俺も一绪に、」
          「いいよ。一绪にいられるほうが、余计辛いから・・・。」

          「だから、雪穂とは绝対结婚しなきゃいけないって思ってて。
           うちの亲も、雪穂のことすごく気に入っているし。
           雪穂のこと嫌いになったとか、そういうんじゃないんですよ。
           でも、前みたいに100%じゃないっていうか。
           それって雪穂にも、失礼な话だなって。
           篠冢さんなら、どうします?」
          「人の意见闻いても仕方ないだろう。
           お前がどうしたいかなんだからさ。」
          「・・・」

          二人の会话を盗み闻きする人物・・・。


          高宫の写真やメールをチェックし、首をかしげる雪穂。
          「気のせいかな・・・。」

          ネットカフェから探侦事务所を调べる雪穂。
          「お返しにさ、亮をもう一度、太阳の下に戻してあげるからさ。」
          自分の言叶を思い出す。

          公众电话からの着信。
          「いいお嬢さんのやることじゃないんじゃないの?」
          すぐ侧で声が闻こえる。
          振り返ると、笹垣と同じようなトレンチコートを着た亮司がそこにいた!
          「何やってんのよ。」雪穂が笑う。
          「いざとなったら笹垣がストーカーしていたことにしてやろうと思って。」
          亮司も晴れやかに笑った。


          亮司が宿泊するウィークリーマンションに场所を移す二人。
          「高宫の女関系、调べようと思ったんだろう?」
          「・・・うん。」
          「调べても多分何も出てこないよ。
           同じ会社の三沢千都留って女に片思いしているだけ。
           で、何もないのに悩んじゃってるの。
           こんな気持ちで雪穂と结婚しちゃいけないんじゃないかって。」
          「はた迷惑なピュアさだな。」
          「まあ、とにかく俺はあいつを见ておくからさ。
           雪穂は物騒なことをしないで、このまま帰ってよ。」
          「・・・なんか、すごく穏やかになったね。
           前だったら、绝対怒ってたよね。」
          「もう・・・感情に振り回されるのも疲れたし。
           雪穂の幸せは俺の免罪符だから。」
          「免罪符?」
          「周りの人を合わせたら、一体何人の人生を狂わせたかわかんないけど、
           せめて一人は幸せにしましたって、思いたいんだよ。だから・・・」
          「じゃあ、私はめちゃめちゃ幸せにならなきゃいけないわけだ。
           亮の为にも。」
          「そうだよ。」
          「そういうことなら、远虑なく、结婚に向けて协力してもらおうかな。」
          「そうしてよ。」亮司が穏やかに微笑んだ。

          亮司は雪穂のために、そして雪穂は亮司のために
          生きようとしているのですね。


          27楼2008-02-28 16:22
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            --------------------------


            28楼2008-02-28 16:22
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              白夜行日文脚本第六话

              『白夜の终わり』 

              「11歳の时、俺たちは出会った。
               俺は雪穂を守るため、父亲を杀した。
               その俺をかばうため、雪穂は母亲を杀した。
               俺たちは、その罪を隠すために、他人でいることを约束し、
               别れた。
               だけど、7年后、俺たちは再会し、
               いつの日かもう一度、二人で太阳の下を歩くことを
               约束した。
               それは、罪に罪を重ねて、生きていく方法しかなかったんだ。
               崩れ始める、二人の绊。」

              =2000年1月=
              弥生子(麻生佑未)を访ねていく古贺(田中幸太朗)と笹垣(武田鉄矢)。
              以前置いていった笹垣ノートには、亮司(山田孝之)と雪穂(福田麻由子)、
              松浦(渡部笃郎)のことまでが、びっしりと书かれていた。


              29楼2008-02-28 16:24
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                「ご覧になっていただけましたか?」古贺が闻く。
                「あの子もう死んでいるのよ。」
                「もし、生きていたらという过程で、结构です。」
                「私、もともと生みたくなかったんですよね。
                 ホステスと客の関系で、桐原が子供欲しいっていうから
                 仕方なく生んだようなもんで。
                 文句があるなら死んだ桐原に言いなさいよ。」


                30楼2008-02-28 16:25
                回复
                  2025-12-11 00:12:29
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                  タバコをふかしながら答える弥 生 子


                  31楼2008-02-28 16:25
                  回复
                    「亲としての责任は感じないんですか?」怒ったように古贺が闻く


                    32楼2008-02-28 16:25
                    回复
                      「一番の被害者は私よ!
                       


                      33楼2008-02-28 16:26
                      回复
                        「亮司君は、そんな父亲と母亲の、被害者だとは思わないんですか!?」
                        返す言叶のない弥生子。
                        黙って闻いていた笹垣が笑みを浮かべた。

                        古贺は来月転勤の前に、笹垣に恩返ししたいと思っていた。
                        「有给たまっているし、探侦ごっこでもやってみます!
                         笹垣さんは心入れ替えて、普通に仕事して下さいよ。
                         この间だって署长に笹垣さんの岛流しの相谈、本気でされましたからね!」
                        古贺の言叶に嬉しそうに微笑む笹垣。

                        弥生子は、古贺に言われた言叶と、亮司の「ありがとう」と自分に言ってくれた
                        言叶を思い出しながら帆船の切り絵を见つめ・・・。

                        弥生子は兴信所を访れ、松浦の居场所を调べてほしいと頼む。
                        「何か手がかりになるようなものは?」
                        「伤害の前科があったんで。」
                        古贺が弥生子を见张っていた。

                        亮司の元に雪穂から邮便物が届く。中には
                        『恩を着せられるのも気分が悪いので』
                        と书かれたメモと、通帐と印鉴が入っていた。

                        「冷静になれば、雪穂の言っていることはもっともだった。
                         だけど、雪穂がやって来たことだって、罪悪感を逆手に取った
                         胁迫だ。
                         ねじれていく论理。
                         正当化される犯罪。
                         罪だけが重ねられる泥沼に・・・
                         二人でいると、沈み込んでしまうことに気付いた。」

                        亮司は雪穂の秘密を写したネガを买い戻したいと松浦に持ちかけたが
                        応じてくれない。
                        「お前、このネガがなきゃ、俺と縁が切れると思ってるんだろう?」
                        「思ってませんよ。」
                        「まあ、榎本にくっついていけば、俺といるよりおいしいもんな。」
                        「言っとくけどそれ持ってたってたいして利かないよ。
                         俺もうあの女のために何もするつもりないから。」
                        「じゃあ・・・俺が何してもいいの?」
                        「いいけど。なんかしたら自首するよ。
                         あんたもあの女も全员道连れに。」
                        突然笑い出す松浦。
                        「したらお前、今度は榎本にぶっ杀されるな。」
                        「亮ちゃんさ、白夜って知ってる?
                         夜なのに太阳が出ててさ。
                         夜が、昼みたいになってさ。」
                        「なんだよそれ。」
                        「だらだらぐずぐず、人生は続くって话!」

                        「なぁ・・・雪穂。
                         白夜ってさ、
                         夺われた夜なのかな。
                         与えられた昼なのかな。
                         夜を昼だと见せかける太阳は、
                         悪意なのか、善意なのか。
                         そんなことを考えた。
                         いずれにしろ・・・俺はもう嫌気がついていたんだ。
                         昼とも夜ともつかない世界を歩き続けることに。」

                        部屋で一人、サングラスをつけたり外したりしながら光を见つめる亮司。
                        そこへ友彦(小出恵介)がやって来た。
                        「何してるの?」
                        「・・・昼间歩きたい。
                         俺の人生、白夜の中を歩いているようなもんだからさ。」

                        「终りにしよう。何もかも。
                         あなたの为に・・・俺の为に・・・。」

                        大学に篠冢(柏原 崇)がやって来た。
                        副部长が江利子に部活に出るよう伝えて欲しいと言うと
                        篠冢は厳しい视线で雪穂を见つめ
                        「言っておいてくれる?友达なんだし。」と言い立ち去った。


                        34楼2008-02-28 16:32
                        回复
                          亮司は松浦が榎本のところへ行き、自分を通して仕事をするよう胜手に
                          话を付けたと知る。

                          友彦は亮司に、松浦に対して弱いのはどうしてなのか闻いてみる。
                          「恩があるからな。
                           亲父商売やってたんだよ。
                           わりと早くに亲父死んでさ。
                           そのあと松浦さんが店を切り盛りしてくれてたんだよ。」
                          「松浦さん店员やってたの?え?何の?」
                          「・・・・・」

                          ヤキトリ屋。
                          「イサムちゃん、ムショでてから暂く、质屋で店员やってたんだよ。」
                          ヤキトリ屋店主の话に惊く友彦。
                          突然友彦のイスがひっくり返る。松浦が蹴ったのだ。
                          「しゃべってんじゃねーよ、余计なことー。
                           ふーん。何闻きたいのかな、友ちゃーん。」

                          図书馆で本を选ぶ雪穂。谷口真文(余贵美子)が小声で话しかける。
                          「あの话、どうなった?よろめいている友达!」
                          「なんか、别れたみたいです。」
                          「そうなの?じゃあ新しい彼と?」
                          「どっちも、上手くいかなかったみたいですよ。」
                          「あら・・・そう。何で?」
                          「・・・あの、10年も20年も同じ気持ちではいられないけど、
                           何なんですか?
                           隣の息子にときめいているって。」
                          「あ、私ね。
                           ときめくって言ってもさぁ。
                           もし、ダンナがいなくて、心に何の余裕もなかったら、
                           私果たして隣の息子にドキドキするのかなーって、
                           はたと考えちゃうのよ。
                           まあ、ときめくっていう気持ちも、ダンナのおかげかーって思うとさ、
                           うち帰ってご饭作っちゃうわけだ。
                           ・・・どうしたの?」
                          雪穂は自分を信じられないと言った亮司の言叶を思い出していた。
                          「その话、友达にしてあげたかったなーと思って。 
                           ほんとバカですよね、その子。」

                          ヤキトリ屋店主に呼ばれ店に駆けつける亮司。
                          店の裏で友彦が松浦にボコボコにされていた。
                          「お前、こいつのことちゃんと教育しておけよっ!
                           人のこと寄生虫呼ばわりしやがってよ!」 
                          「本当のことだろう。」亮司は小さく呟き友彦に駆け寄る。
                          「おい!いい机会だから教えといてやるよ。
                           こいつな、」
                          「おいっ!」
                          「あれ?自首するんじゃなかったっけ?単なる胁し?
                           お前、俺と全然変わんねーじゃん。」
                          「わかったから止めろ!」
                          亮司に掴みかかる松浦。
                          「わかりましたから止めてくださいだろっ!」
                          「・・・わかりましたから、もう止めて下さい。」
                          「そうやってイイコにしてればさ、悪いようにはしないよー。」
                          松浦はそう言い帰っていった。
                          亮司は松浦の背中を见つめ・・・。
                          そんな亮司を心配そうに见つめる友彦。

                          笹垣が古贺の车に戻り、买ってきたパンを渡す。
                          マイ七味をかけてパンを頬张る古贺。
                          弥生子が兴信所を使って何かを调べていたこと、
                          そして松浦は住民登录した场所にはいなかったことを报告する。
                          「みんな好きやなー。かくれんぼが。」笹垣が呟いた。

                          雪穂との优しい思い出を思い浮かべながら、松浦のことを考える亮司。
                          公众电话をちらっと见つめ、再び歩き出す。

                          学校の帰り道、江利子にお茶していこうと声をかける雪穂。
                          「あんまり寄り道したくないんだ。・・・ごめんね。」
                          江利子は力なく微笑み、迎えに来た母亲の车に乗り帰っていった。
                          江利子を乗せた车を见送る雪穂・・・。
                          友达に呼ばれ、笑颜を浮かべる雪穂の表情が固まる。松浦が现れたのだ。

                          切り絵で作った人形を、ザクザクとハサミで切り刻む亮司・・・。

                          「あいつさー、自首するとか言い出してさー。
                           あんたも今更、困るよねー。
                           そんなことさせたくねーよなー。」
                          「どおうしろって言うんですか?」
                          「より戻してやってくれない?
                           あんたといれば、あいつ、変な気起こさないから。」
                          「逆らったら、今度は私が亮と同じ目に遭うんですよね。
                           売春させられたり、たかられたり。」
                          「フフン。かもね。」


                          35楼2008-02-28 16:33
                          回复
                            松浦が去った直后、雪穂は怖い表情で篠冢に电话を入れる。

                            友彦が亮司に言う。
                            「殴られたの、あれ俺が悪いんだよ。
                             松浦さんさ、最初は普通に话してくれてたんだよ。」
                            「何て?」
                            「お前の亲父さんが事故で亡くなった后、俺は亮と亮の母亲を守ったって
                             言ってた。
                             亮は何だかんだ言ったって、俺がいないと生きていけないんだって。
                             俺が见てるとそうじゃないからさ、つい俺言っちゃったんだよ。
                             それって、松浦さんのことじゃないんですかって。
                             したらいきなり怒り出して。
                             お前、俺なんかいない方がいいっていうのかって。」
                            切り刻んだ切り絵をみつめる亮司・・・。

                            友彦と亮司はヤキトリ屋の店主に话を闻く。
                            「俺が言ったって言うなよ。
                             勇ちゃんさー、おふくろさんが浮気して出来た子なんだってさ。
                             世间体を気にする家で、
                             まぁ、そのまま実子として育てることにしたわけさー。
                             お袋さん小さい顷から勇ちゃんに、あんたは本物の子じゃないんだから
                             远虑しろって、そう言いくるめながら育てたらしいんだ。
                             勇ちゃんはそれに反抗するように、パチモンの商売始めて、
                             下手打って止められて、
                             そん时アニキがさ、あ、本物ね、
                             お前死ね、生まれてくるんじゃなかったんだ、
                             お前なんかいない方がいいって言ったんだと。
                             お袋さん、ごまかすように笑ってな。
                             勇ちゃん、そのお袋さんとアニキを刺して、
                             伤害食らったんだよ。」

                            「お前に见舍てられるの、怖いんじゃないかな、松浦さん。」
                            友彦が言った言叶が、
                            「亮に见舍てられたら、私ほんと一人ぼっちなんだよ。」
                            雪穂の言叶と重なる。
                            「胁したり、殴ったりするのはさ、爱情の裏返しっていうか。」と友彦。
                            「だからって・・・俺、それを受け入れ続けなきゃいけないの?」
                            「俺が想像してる、お前の考えている方法より、
                             その方がマシだと思う。
                             お前な、本当の强さっていうのはな、
                             打たれても打たれても、また立ち上がる力のことだぞ!」
                            トイレを我慢していた友彦はそう言いながら銭汤に駆け込む。


                            36楼2008-02-28 16:33
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                              2025-12-11 00:06:29
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                              37楼2008-02-28 16:35
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