Gacktの新作「0079-0088」は、映画『机动戦士ガンダム』3部作の主题歌のリメイク、さらに彼が手がけた映画『机动戦士Zガンダム』の楽曲などをコンパイルしたコンセプトアルバム。ガンダムの热烈なファンであることを公言するGacktにとって、大きな意味を持つ作品になったようだ。
――「哀 戦士」「めぐりあい」など“ファースト・ガンダム”の映画3部作の楽曲に斩新なアレンジを施した、きわめてクオリティの高いアルバムだと思います。
【Gackt】 嬉しいね、そう言われると。命をかけてやったから。
――オリジナルの作品と同等以上のテンションが必要だったのでは?
【Gackt】 うん、ホントに。(富野由悠季)监督、(「哀 戦士」「めぐりあい」の作曲者)井上大辅さん、ガンダムファン、仆のファン、自分のプライド。そのすべてに応えなくちゃいけないからね。最初にこの话があったとき、正直言うと“果たして自分にできるんだろうか?”って思ったんだ。まずはやってみて、できると思えば受けるし、そうじゃなかったら、申し訳ないけれども受けられないって。実际に作业に取りかかってからは、・・・久しぶりにしんどいと思ったね(苦笑)。
――原曲の世界観をしっかりキープしつつ、2000年代的なヘビィネス、ダイナミズムが加わってますよね。
【Gackt】 仆のファンのなかには、これを聴いて“オリジナルだ”って思った人もいたからね。これだったらガンダムのファンにも纳得してもらえると思うし、良かったよ、ちゃんとできて(笑)。
――しかも、本编にはなかったオリジナルのアムロ、シャアのセリフも入っているっていう。
【Gackt】 メッセージなんだよ、それは。剧中では闻こえてこなかった、彼らの思い、叫びが闻こえてくると思う。富野监督、古谷さん(アムロ・レイ役の声优、古谷彻)、池田さん(シャア・アズナブル役の池田秀一)と知り合えたことはとても幸せなことだし夸りに思うよ。
――Gacktさんにとっても、大きな意味を持つ作品になりそうですね。
【Gackt】 というよりも、使命を果たしたという感じかな。仆にとっては使命だからさ、ガンダムファンとしての。今后は自分の音楽に没头したいと思っているよ(笑)。
――Gacktさんの思い出に残っているシーンを3つ教えてほしいのですが。
【Gackt】 野暮な质问だね・・・。そうだな、まず、キャスバル(シャアの本名)がアルテイシア(セイラの本名)に向かって「いい女になるのだな」って言うシーン。“19才でそんなことが言えるか!?”っていう(笑)。仆の记忆に残っているシーンって、すべてシャアに関系することなんだよ。シャアは、よくよく考えてみると、超・天然なところがたくさんあるよね。
――たとえば?
【Gackt】 アムロとはじめて対面する场面もそうだよね。脱轮したアムロの车を引き上げた后、慌てて立ち去るアムロを见て、「どうしたんだ?、あの少年」って言うんだけど、それって自分の立场をぜんぜんわかっていない。“赤い彗星のシャア”といえば、谁でも知っているジオンのエースパイロットなわけだよ。连邦の人间がそんな人と会ったら、怖がるに决まってるのに(笑)。
――确かに(笑)。
【Gackt】 最后にアムロとシャアが戦うシーンもすごいよ。连邦とジオンのエース同士が最前线でモビルスーツを降りて决闘になる。そこにシャアの妹セイラが割り込んできて、「兄さん、やめてください!!ふたりが戦うことなんてないのよ!!」って言う――そんな紧迫した场面の后で、シャアはアムロに向かって「なら、同士になれ!!」って言うんだけど、そんなの无茶苦茶でしょ(笑)。どんだけブッ飞んでるんだよ?って。
――なるほど。それは新しい视点ですねえ。
【Gackt】 19才で大佐ということ自体あり得ないんだけどね。でも、仆が大河ドラマで演じた上杉谦信もそうなんだけど、若くしてカリスマになる人间っていうのは、ある种の狂気が必要なんだよ。天才的な才能、运、若さゆえの势い、强い信念だけじゃなくて、そこに狂気めいたものがなければ、古参の连中は绝対についてこない。そういう意味で仆のなかでは、上杉谦信とシャア・アズナブルは重なっているんだ。
(文:森朋之)
在线视频:
http://www.tudou.com/programs/view/sseW4R0GIFE/
感谢 雏菊Daisy 提供